早期引渡しは危険信号!

生後45日未満の子犬を母犬や兄弟犬から引き離すことは、子犬の将来を考えると、とても心配なことです。
生後21日目から始まる「子犬の社会化期」は子犬に取って大変重要な時期です。この時期に何を覚えてどんな風に成長して行くのかをご理解いただければ、
子犬を迎えてからの育て方、付き合い方のイメージもわくことでしょう。
そして、子犬を迎える時期や飼育環境がいかに大切かをご理解いただけると思います。

子犬が飼い主(子犬から見たらリーダー)や仲間、 さらに外部の人間や犬などになついて行く過程のことを『社会化期』と言います。
この時期が最も大切な時期であり、子犬の生涯を決めるほど重要な時期なのです。
この時期に親犬や兄弟と遊んだり、喧嘩したりしながら自然に学び、
また飼い主であるリーダーから学ぶことが、成犬になってから他の犬や人間と上手に付き合っていく能力を育成することになるのです。


当店では、生後60日未満(約2ヶ月)の子犬を母犬や兄弟犬から引離し、
お客さまにお渡しすることはいたしません。つまり、犬社会のルールを学ぶという意味の社会化期は、
約2ヶ月間、十分過ごしている訳です。その後の約1ヶ月間の社会化期後半はお客さまがリーダーとなり、
人間社会のルールを教えてあげるという訳です。生後2ヶ月過ぎと言うと、2回目のワクチン接種はまだ1ヶ月くらい先ですから、
この時期は家の中に閉じこもってばかりで、色々な経験をさせてあげることができないのでは、と思われるでしょう。そんなことはありません!ワクチン接種前でもちょっとした工夫で色々な経験をさせてあげることができます。

●抱っこしてのお散歩はOK! いろいろな物音に慣れさせてあげましょう。
●直接の接触は厳禁ですが、公園などワンちゃんが集まる場所に抱っこで参加してみましょう。
●時間を決めてメリハリをつけた遊び方をしましょう。
●チャイムや電話の呼び出し音にも慣れさせましょう。
●車に乗せる、夜に外出してみるなど、あらゆる経験をさせるのに早いことはありません。
●眼鏡をかけた人、ひげのはえた人、など、たくさんの人と会いましょう。


とにかく、これから生きて行く社会のあらゆるものに慣れさせることが重要です。
この頃の子犬は、まだ自我がそれほど強くないので、自然に吸収して行けます。
ただし、子犬には眠るという重要な仕事があります。
1日の睡眠時間は十分に取ってあげて、あまり疲れさせないようにしましょう。