犬種別・特徴・性格など中型犬

●柴犬●
外見
均整のとれた頑丈な体をもち、敏捷で動作はすばやいです。骨格がしっかりしており、それに付属する筋肉はよく発達しています。被毛はかたい上毛とやわらかい下毛のダブルコートで、尾の毛は体毛よりやや長く伸びています。

性格
体は小さいですが、日本犬の代表的な性格で、忠実で従順、勇敢で行動的です。素朴で利口でもあり、日本の風土、環境に合った犬種として飼いやすく人気も高いです。警戒心も強いことなどから、番犬としても優れた能力を発揮します。

お手入れ
荒くて硬い短毛のため、手入れは比較的楽です。基本的には硬めの獣毛ブラシで、毎日ブラッシングをしましょう。ただ換毛期は、皮膚病を予防するためにも、入念なブラッシングが必要です。汚れが目立つときは、蒸しタオルで体全体を包みながら、やや強く拭き、ブラッシングをしましょう。

健康上の注意点
活動的な犬種なので、かなりの運動量が必要です。目安として成犬の場合は、1日に30分~1時間程度、散歩行うといいでしょう。日本の風土に合った犬種ゆえ、病気の心配はそれほどないといわれています。

●ビーグル●
外見
がっちりとした体つきにより、実際の体高よりも、見た目に大きくみえます。耳は長く垂れていて、幅広いのが特徴です。被毛は短く密生しており、毛質は硬いです。愛嬌のある顔つきが、この犬種の人気を支えています。

性格
一般的には体は健康で強く、あらゆる天候に適応するため飼育しやすいといわれています。俊敏で頭がよく、スタミナもあり、陽気な性格なので、家庭犬としても適しています。ただ意思の強い面があるので、しっかりとしたしつけや訓練が必要です。

お手入れ
短毛種なので、手入れは楽な種類です。ブラッシングは、皮膚に適度な刺激を与えて血行をよくし、毛のつやをよくしましょう。また皮膚病や、ノミやダニといった害虫の寄生予防のためにも役立つので、頻繁に行うよう心がけてください。また定期的に蒸しタオルなどで拭くようにしましょう。

健康上の注意点
広い野原や公園などで、自由な運動をさせてあげるのが理想です。
肥満になりやすいので、食べ終わったあとにもう少し欲しそうな様子をみせるくらいにとどめましょう。脊椎の疾患や遺伝的な眼病などに注意しましょう。

●四国犬●
外見
土佐犬のルーツになった犬でもあるので、筋骨がたくましく、迫力のある日本犬です。背中は水平で、腰の幅が広く力強いです。被毛は柔らかく密生した下毛と、硬くまっすぐな上毛のダブルコートで、色は胡麻や赤胡麻、黒胡麻、赤虎、黒虎があります。

性格
イノシシ狩りに使われるほどで、タフで根性があり、猟犬として優秀です。
鋭い感覚をもっており、闘争心や警戒心が強いため、番犬としても向いています。飼い主の家族にはよくなれ従順なので、家庭犬としても愛されています。

お手入れ
換毛期には入念な手入れを心がけてください。体の汚れが気になったら、お湯につけて絞ったタオルで、よく拭いてあげましょう。春になり温かくなってきたら、月に1度はシャンプーしてあげましょう。
健康上の注意点
もともとが獣猟犬なので、ストレスがたまらないように十分な運動をさせる必要があります。1日の散歩としては朝と夕の2回、若犬や成犬の場合、最低30分が目安となります。

●北海道犬●
外見
性格
お手入れ
健康上の注意点

●甲斐犬●
外見
体長よりも体高が高く、がっしりした骨格をもち、腰も胸も力強い筋肉に富んでいます。ややかための被毛は、上毛が硬い直毛、下毛はソフトで密生するダブルコートです。毛色は、子犬のときは単色ですが、成長するにつれ虎、黒虎、赤虎に変化します。耳は三角形でやや前方に傾いており、他の中型犬より大きめです。目は小さいながら鋭く、広く見据える雰囲気をもっています。

性格
勇猛で素朴な日本犬の性格を、十分に備えた犬です。強烈な群れ意識や防衛本能で、自らの純血を守った頑固な気質といえます。家庭に入った今もそうした部分は健在なので、甘やかして権力が犬にいかないよう、地道なしつけや訓練を重ねることが重要です。きちんとしつければ、頑健で頼れる番犬になります。

お手入れ
日常の手入れとしては、ブラッシング程度で十分です。体が汚れていれば、蒸しタオルなどで拭いてあげてください。ただし換毛期だけは入念なブラッシングをして、しっかり死毛を取り除かないと、皮膚病の原因になりますので注意してください。

健康上の注意点
体力もあり、忍耐強く、寒さにも強い犬種です。運動は1日30分~1時間の散歩を、できれば2回行ってください。運動量との兼ね合いで、食事の量や質を調節して、過食にならないように注意してください。

●アメリカンピットブルテリア●
外見
頑丈な骨格の上、身体全体がすばらしい筋肉質で覆われています。
もともと闘犬だったこともあり、重心が低く、闘犬としてのバランスに富んだ体型です。時には断耳する場合もあります。
カラーは、レッド系がほとんどですが、色は濃いほうがよいとされています。

性格
とても甘えん坊で利口ですが、闘犬という本能を持ち合わせているため、
他の犬との接触には十分な注意が必要です。

お手入れ
週に一回は被毛をブラッシングして、特に換毛期には念入りに行ってください。
身体全体を濡れた硬い布でふき取り、目や口、しわのまわりを常に清潔にしてください。

健康上の注意点
肥満にならないように、自転車などによる引き運動など、毎日、十分な運動が必要です。朝夕二回、各一時間は、リードをつけての運動を行ってください。
暑さに弱いので夏場は暑さ対策をしてあげてください。

●イングリッシュセター●
外見
性格
お手入れ
健康上の注意点

●ウェルシュコーギーペンブローグ●
外見
このペンブロークとよく似た犬にカーディガンがあります。長い尾をもつカーディガンに対し、ペンブロークでは尾がないのがその特徴になっています。中くらいの長さのかたい被毛が密生しており、毛色はレッド、セーブル、フォーン、ブラック・タンなどがあります。小柄ながら胴体は長くたくましく、短い肢も骨格はしっかりしています。

性格
行動や頭の使い方などは大型犬のようで、頼もしい一面ももっています。ただし生まれながらの見張り番で、縄張り意識は強く、敷地内に入る他人には吠えることもあります。警戒はするものの攻撃的なところはなく、子どもにも寛容で、よき家族となってくれるでしょう。カーディガンに比べると、このペンブロークはやや興奮しやすい種類といえます。

お手入れ
自然な状態の被毛が好まれるので、手入れは簡単な方だといえます。ブラッシングは、ピンブラシで全身を軽くとかして抜け毛を取り除き、あとはコームで整える程度で十分です。ただしダブルコートなので、換毛期には相当な量の毛が抜けます。その時期のブラッシングは念入りに行ってください。

健康上の注意点
もともと活発な犬なので、しっかりと運動をする時間が必要です。基本的に食欲は旺盛なので、食べ過ぎには注意する必要があります。特にこの種のような胴の長い犬の場合、肥満は重大な問題になってきます。栄養バランスに優れている、品質のよいドライフードを中心に与えて、肥満を防ぐために間食を与えないようにしましょう。また椎間板ヘルニアにも注意が必要です。

●シェットランドシープドッグ●
外見
被毛は、粗くて長い上毛、やわらかで密生した下毛のダブルコートです。最大の特徴は首まわりの飾り毛で、メスに比べてオスの方が皮毛は豊富です。体つきは筋肉質で、胸がよく張り、腹部は引き締まり、全体にバランスがとれています。

性格
利口でしつけもしやすく、よく遊び、よく学ぶ犬の典型ともいえます。走る、跳ぶといった運動能力に、非常に優れています。飼い主を素直に慕う面がありますが、訓練には飼い主の広い心と優しさが必要かもしれません。

お手入れ
ブラッシングは毎日してあげましょう。飾り毛の多い首、胸、尾、前肢などの部分は、粗めのクシでブラッシングすると良いです。放置した毛玉は、寄生虫の温床となって皮膚病の原因にもなるので、シャンプーは月に1、2回程度行いましょう。

健康上の注意点
1日20~30分程度、散歩をしてあげましょう。飾り毛を美しく保つためには、リードはチェーン・タイプを選んだ方がいいでしょう。眼病や肝臓、皮膚の病気に注意してください。

●アメリカンコッカースパ二エル●
外見
小ぶりでがっしりとしており、強健な犬種です。ダブルコートの被毛は絹糸のように滑らかで、まっすぐかわずかにカールしているものがよいとされます。アメリカで最も可愛がられている犬といわれています。

性格
聡明で反応がはやく、人なつこい面をもっています。また活動的で作業欲も旺盛です。未知のものや状況の変化には敏感に反応しますが、精神的に落ちついています。

お手入れ
毎日ブラッシングをしてまめにシャンプーをしましょう。専門家によるトリミングが必要です。耳が垂れているので、内側の汚れには注意しましょう。ブラッシングをする際は、絹糸状の被毛を傷めないように、注意して扱うようにしてください。

健康上の注意点
スタミナのある犬種なので、毎日の規則正しい運動は欠かせません。毎日2回、30分程度は散歩をしてあげましょう。過食や偏食などに気をつけ、健康的な食生活にすることが重要です。耳の感染症や皮膚病などに注意してください。

●イングリッシュコッカースパ二エル●
外見
小ぶりながら、たくましい体をもった頑健な犬種です。筋肉質で均整の取れた体形をもち、尾は断尾されることが多いです。被毛は絹糸状の滑らかな上毛と、やわらかく密生した下毛のダブルコートです。

性格
エネルギッシュで遊び好です。狩猟犬ならではのスピードと持久力をもっていますが、闘争的ではなく、おだやかな気性のもち主です。飼い主のいいつけをよく理解して、見知らぬ人がいると必ず飼い主に知らせてくれるでしょう。

お手入れ
毎日のブラッシングとコーミングが必要な犬種です。それにより絹糸のような毛質と、ツヤを保つことができます。また1ヵ月に1、2度は、シャンプーとトリートメントをして、定期的に専門家にトリミングをしてもらうようにしましょう。

健康上の注意点
エネルギッシュな性格からもわかるように、毎日2回、30分程度の散歩が必要です。特にスポーツの要素をもった遊びは積極的に楽しむので、工夫次第では飼い主とのコミュニケーションのとれた、いい運動ができます。遺伝的な眼病、耳の感染症に注意してください。

●イングリッシュスプリンガースパ二エル●
外見
小ぶりながらがっしりとした体格をもっており、イギリス産のスパニエル種のなかでは、ほっそりとした長い肢をもつタイプです。被毛はわずかにウェーブがかった絹糸のような毛質で、後部には飾り毛があります。

性格
物覚えが良いのでしつけやすく、利口でおとなしい性格です。普段の親しみやすく温厚な性格と、猟のときの活躍と積極性のある運動好きな姿は、別の犬をみているようです。猟も遊びも奔放に楽しむ傾向があります。飼い主の喜びが自分の喜びとする従順さはありますが、人をみて行動する一面ももっています。

お手入れ
ところどころに飾り毛があり、絹糸のような毛質とツヤを保つためには、手入れには多少の手間がかかります。これを怠ると、後の世話がかえって大変になるので、家庭犬でも毎日のブラッシングやコーミングは欠かさず行うことが大切です。1ヵ月に1、2度はシャンプーを行って、数ヵ月に1度のペースで専門家によるトリミングをしてあげてください。

健康上の注意点
運動は可能な限りたっぷりとさせてください。毎日2回、30分程度の散歩を行うようにします。泳ぎも得意なので、夏は水辺で遊ばせると喜びます。耳の感染症、アレルギー性の皮膚炎や眼病などにもにかかりやすい面があるので注意してください。

●ブルドッグ●
外見
被毛は短く密生しており、滑らかさと光沢があり、毛質も硬いです。体形の特徴としては肩幅が広く、がっしりとした四肢と筋肉質の体をもっている点があげられます。四肢は前肢より後肢のほうが長く腰高で、ローリング・ゲイトと呼ばれる体を左右にゆする独特の歩き方です。

性格
周囲に変化があると吠えて知らせ、危害を加える相手に対しては応戦するところから、番犬としても優秀です。反面、普段は吠えることもほとんどなく、好きな人の近くに座っているのを好みます。その容貌に似合わず、子どもたちの相手も辛抱強く務めるという面ももちあわせています。

お手入れ
滑らかで細く短い被毛なので、ブラッシング程度で十分です。皮膚の掻痒感に悩まされがちな犬が多いので、目や鼻の周りなどのシワを清潔に保つよう配慮しましょう。シャンプー後はしっかり被毛を乾かして、シワの部分に粉をはたくなどの手入れをしてあげましょう。

健康上の注意点
運動があまり好きではないので、幼犬の時から習慣づける必要があります。
太りやすいため、おやつなどの間食は厳禁で、健康維持のためにも体重管理に配慮した、規則正しい食事を心がけましょう。鼻面が短いため、呼吸障害をおこしやすいので注意しましょう。暑さや寒さに弱い面があるので、体温管理には気をつけましょう。

●ウィペット●
外見
均整がとれた、無駄な筋肉のない体のラインは、まさしく競争のために生まれてきたことを物語っています。走るための四肢には、頑丈な骨をもち、細くまっすぐに伸びています。被毛は短くて硬く、とてもつややかです。色に制限はなく、黒、フォーン、ブルー、ブリンドル、レッドなどがあります。

性格
家庭では穏やか、屋外では活発な面をみせます。また人なつこくて愛敬もあります。走る、追うといった本能的行動に集中力が高くて、テリアの血が騒ぐのか、ネズミなどの小動物には特に敏感です。優美で細身の上品な体つきですが、意外に頑健で基本的には長命な犬種です。

お手入れ
短毛種のため、手入れは比較的容易です。ただ皮膚が薄くて傷つきやすいので、毎日のグルーミングは固く絞ったタオルで体を拭いてあげるか、ゴムブラシを使ったブラッシングにするといいでしょう。

健康上の注意点
運動は単なる散歩だけではなく、できるだけ広い場所で思うままに走らせる自由運動が理想的です。短毛で皮膚が薄く寒さに弱いため、冬は高カロリー食に調節しますが、過食には注意しましょう。

●ボーダーコリー●
外見
筋肉が発達し、引き締まってバランスのとれた体つきをしています。被毛は軽くウェーブがかり、長く豊かなダブルコートです。伸びやかで力強い胴体、発達した後肢の太ももから、敏捷性と運動能力の高さ感じられます。尾は長く飾り毛があり、止まっているときには垂らしています。

性格
非常に賢く、人とともに行動するのが好きなので、しつけ他の訓練も容易な犬種です。機敏な動きと高い運動能力を備えていて、主人への従属心なども強いです。また作業意欲が高く、粘り強く熱心に働くので、牧羊や救助などの労働により、その魅力に磨きがかかる犬種だといえます。

お手入れ
被毛のツヤは、定期的なコーミングとブラッシングによって保つようにしてください。特に密生した柔らかい下毛の生え変わる時期には、普段以上の入念な手入れが必要です。

健康上の注意点
もともと牧羊犬としての生い立ちをもつため、激しい運動も遊びも毎日実行してあげる必要があります。食事に対して特に配慮は必要ないが、肥満になると動きも鈍くなるので注意が必要です。丈夫な犬種ですが、関節の病気や遺伝的な眼病などにはかかりやすい面があります。

●バセットハウンド●
外見
ずんぐりとしていて、皮膚がたるんで折り重なった、短い肢をもちます。長い胴体は地面に近くて低く、骨格は頑丈でしっかりとしています。幅広の長く垂れた耳は、鼻の先に届くほどです。響きのある、独特の吠え声をもつ犬としても知られています。

性格
性格は落ち着きがあり、従順ですが、機敏性には乏しい面があります。独立心も旺盛ながら、家族との遊びの時間を楽しむのが好きなので、家庭犬に非常に向いています。もともとが狩猟犬だったことから、足は速くはないですがスタミナは抜群です。またとても嗅覚に優れており、どのような場所であろうとも忍耐強く獲物を追いかけて進む一面ももっています。

お手入れ
被毛は滑らかな短毛で、手入れはしやすいです。クシでとかし、硬い毛はブラッシングする程度で十分でです。短い肢の豊かなしわが特徴ですが、汚れがつきやすいので、濡れタオルでまめに拭いてあげましょう。大きな耳の下も毎週拭くようにしてください。

健康上の注意点
胴が長い種類なので、体重が増えると椎間板ヘルニアになりやすいです。太りすぎには十分に注意してください。また肥満から、背骨や四肢の疾患、緑内障がまれに発症することもあります。耳の感染症や、皮膚の病気などにも注意が必要です。

●チャウチャウ●
外見
最大の特徴は、特異な青紫の舌と棒状の後脚です。そのため動作も少し変わっていて、ぎこちない歩みを見せます。被毛は厚く、ふわふわとした豊かなダブルコートになっています。首の周りにはライオンのタテガミのような飾り毛があります。

性格
意思が強くよい番犬になる反面、しつけるのがなかなか難しいとされる犬種です。多少わがままで攻撃的な傾向があるので、幼犬時からの訓練やしつけによって矯正する必要があります。

お手入れ
被毛の量が多いので、定期的な手入れを実行したい犬種です。毎日の運動後に、犬とのスキンシップを兼ねてお手入れをしてあげましょう。毛が細く絡みやすいので、コームでほぐし、丹念なブラッシングをしてあげることが肝心です。

健康上の注意点
ものぐさな面があるので定期的な運動をすることで、体調の維持に努める必要です。1日2回、30分程度の散歩を行いましょう。食事の与えすぎは肥満などを招くので禁物です。股と肘の関節に形成不全が出ることがあり、また遺伝的な目の病気にもかかりやすい面があるので注意しましょう。

●サルーキー●
外見
運動能力に優れた体形は、優美で均整がとれています。すらっと長い四肢、細身の体、柔和でおとなしそうな顔立ちからは想像しがたいのですが、砂漠地帯の猟犬として鍛えられた頑健な肉体のもち主でもあります。被毛はやわらかく絹糸のように滑らかです。全身を包む毛は短いですが、胸元の毛はやや長く、耳の毛は長く、尾の下側や、前肢と後肢の一部に長い飾り毛があります。

性格
おとなしく、優しく利口で、とても忠実な犬種のため家庭犬として向いています。性格はおだやかで人に対する愛情も深い一方、やや内気なところもあります。

お手入れ
柔らかく滑らかな絹糸状の被毛は、比較的手入れも容易です。毛の短いところのブラッシングは、光沢のあるやわらかな毛質を傷めないように、獣毛ブラシやラバーブラシを使うといいでしょう。春から初夏にかけての換毛期には、皮膚病の予防のため、スリッカーブラシや金属製コームを使って、下毛を十分に取り除いてあげましょう。

健康上の注意点
1日2回、最低30分~1時間たっぷり運動させてあげましょう。獲物をみつけると一目散に走り出すという性質があるので、呼んだら戻るという訓練を、幼犬期からきちんと行っておきましょう。遺伝的な眼病にかかりやすい面があります。

●スタフォードシャーブルテリア●
外見
ブルドッグの血を引くため、がっちりとした筋肉質の体格をもった中型犬です。密生した被毛は短毛で、つややかです。短毛種のため、しっかりとついた筋肉がよく目立ちます。尾はつき位置が低く、先細になっています。

性格
飼い主には従順ですが、知らない人間や犬に対しては攻撃的な面があります。防衛、闘争本能が強いため、怒らせると闘志を剥き出しにする部分があります。そのため、番犬として優秀ですが、闘争本能を制御できるように、幼犬のうちからの訓練やしつけは、しっかりと実行する必要があります。

お手入れ
なめらかな短毛のため、手入れはしやすいです。通常は、固く絞ったタオルか適温の蒸しタオルで体の汚れを拭いてあげて、その後ゴムブラシなどでマッサージ的なブラッシングを行うと良いでしょう。

健康上の注意点
毎日2回、30分程度の運動が必要です。この時コミュニケーションを密にすることも重要で、遊ばせながら地道にしつけをしていくようにします。偏食の原因になる味の濃い人間食の与えグセや肥満のもとになる過食に注意しましょう。

●ブルテリア●
外見
もっとも特徴的なのは、頭の形と顔立ちです。その容姿は、1度みたら忘れないほどのインパクトをもっています。被毛は短毛でつややかですが、ゴワゴワとした感触があります。体はがっしりとたくましくて、引き締まっています。四肢も力強く、短毛種のため、しっかりとついた筋肉がよく目立ちます。

性格
人なつこく、いい気質をもっています。飼い主には従順ですが、知らない人間に対しては攻撃的な面があります。基本的には素直で陽気です。忍耐力はありますが、自負心と防衛、闘争本能が強いため、怒らせたら闘志を剥き出しにする場合があります。

お手入れ
なめらかな短毛のため、手入れはしやすいです。通常は、固く絞ったタオルか適温の蒸しタオルで体の汚れを拭き、その後ゴムブラシなどでマッサージ的なブラッシングを行います。

健康上の注意点
毎日2回、30分程度の運動が必要です。この時コミュニケーションを密にすることも重要で、遊ばせながら地道にしつけをしていくようにしましょう。
白い品種には、ごくまれに聴力障害が出る場合もあるので、入手の際は注意が必要です。

●ベルジアングローネンダール●
外見
ジャーマン・シェパードと同様で、形のよい頭部をもち、鼻も長いです。 まっすぐ立ち上がった硬い三角形の耳も特徴的です。たくましい筋肉が発達しており、体形は引き締まっています。被毛はまっすぐで長く豊かでツヤがあり、首のまわりや肢、尾などに飾り毛があります。毛色の黒も特徴的です。

性格
本来作業犬なので、訓練しやすく従順です。また警戒心があり防衛本能に富んでおり、かつ機敏なので警察犬などに適した気質も備えています。多少気性が荒い面もあるので、早い時期からの教育を怠らないようにしましょう。
親しみ深く、いつでも関心を受けたいという感情が強い犬種です。

お手入れ
まっすぐな上毛は長く豊かで、下毛も密生しているので、毎日ブラッシングをする必要があります。特に換毛期の手入れは十分に行ってください。また肢などにできやすい毛のもつれは切るようにしましょう。

健康上の注意点
毎日、年齢と適性に合わせた散歩を朝と夕方の2回行いましょう。
味の濃い人間食の与えグセは禁物で、また肥満にならないよう過食や偏食に注意してください。

●ベルジアンタービュレン●
外見
ジャーマン・シェパード同様、頭部の形がよく、鼻面が長いです。体形もエレガントで、全体のバランスがよくとれた犬種です。被毛は、長くまっすぐで豊富な上毛と、非常に密な下毛のダブルコートになっています。被毛は首の回りは豊富ですが、頭部、耳の外側、下肢の毛は短いです。顔と耳の毛は黒く、年齢とともにその黒さが目立ってきます。

性格
ややデリケートといわれていますが、それゆえ家庭犬としては向いているといえます。訓練しやすく従順で、知能はきわめて高く、性格は注意深くて勇敢です。飼い主思いで、子どもと遊ぶのも好きな面もあります。

お手入れ
美しい毛並みを維持するために、毎日ブラッシングとコーミングを行いましょう。特に換毛期の手入れは念入りにし、きちんと死毛を取り除いてあげましょう。被毛の汚れが目立つ場合は、硬く絞ったタオルで拭き取るようにして、定期的にシャンプーもしてあげましょう。

健康上の注意点
活発な犬種なので、運動は1日最低2回、30分~1時間行いましょう。
人間食の与えグセや、過食、偏食に注意して、健康管理をしましょう。

●レイクランドテリア●
外見
小型でワイヤーフォックステリアに似ています。体型は、側面から見ると四角形です。被毛はダブルコートで、下毛はやわらかく、上毛は密生していてカールしています。

性格
陽気で、恐れ知らずです。俊敏で、常に期待に胸を膨らませており、勇敢で自信に満ちています。
活発で用心深く、他の犬や人には少しなつきにくいです。

お手入れ
下毛はやわらかく巻き毛、上毛はワイヤー状のダブルコートなので、ブラッシングは念入りに、少なくとも週に3回は行いましょう。
定期的にシャンプーも必要です。

健康上の注意点
リードをつけた運動を長時間行うか、安全な囲いの中でリードから放して遊ばせるようにしましょう。ただし常に犬を監督して、トラブルが起きないよう、注意を払わなければなりません。
オス同士を一緒にするとよくケンカをするので注意してください。

●エアデールテリア●
外見
頑丈でまっすぐな背中が特徴的な犬種です。バランスよく引き締まった筋肉質な身体で、スクエアと呼ばれる四角の体形をしています。被毛は粗くて硬い針金状の上毛と、やわらかく密生した下毛のダブルコートです。

性格
嗅覚や視覚に優れた猟犬なので、勇敢で忠実な番犬になります。また、親しみやすい家庭犬としての一面ももっています。しかし、頑固で好戦的なテリアの気質ももっているので、幼犬の時期からしっかり訓練してしつける必要があります。とはいえ利口で、高い学習意欲があり、忠実な面があるので、訓練はしやすい犬種です。

お手入れ
抜け毛は少ないほうなので、管理は比較的容易ですが、毎日のブラッシングとクシによるコーミングは必要です。食事などにより汚れやすい口ひげのまわりも、常に清潔に保つようにし、定期的に専門家によるトリミングを行いましょう。

健康上の注意点
運動は毎日欠かさずに、20~30分程度の散歩をしましょう。広場などでの自由運動が理想ですが、環境や訓練の程度などに応じて散歩の内容に変化をつけたり、庭での全身運動を組み合わせて行うと良いでしょう。